breakdown18話感想

ネフィーリアが気付いた歯車の存在

18話 p.12

「この歯車を、ですね」

 ──歯車?

 記憶を総浚いしても歯車に覚えが無い。歯車をどうというのだろうか。「ああ、絨毯」という聞き逃してしまいそうな小さな声が続いた。絨毯の方なら察しはつく。部屋の絨毯を指した言葉でなければナヴィ・ルの空飛ぶ絨毯と考えるのが自然だ。そういえば、と思い出す。さっきまで話していた禿頭の中年魔法使いは絨毯に乗っていなかった。

QUEENS p.100

 元々は大気中から魔法の力を少しずつ少しずつ取り込んで、気の遠くなるような長い時間をかけて結晶にするための装置だったからね。

ACES p.293

 儀式が危険だというやつ、あの装置は全てが解き明かされているわけではないとしたり顔で話すやつ、全てがズレている。 

 始まりの魔法使いの遺物といえば真っ先に思い出されるのがQUEENSの装置。「神様からの賜り品」と称される割に機能がそれほど大したことが無く、厳重な封印に違和感。プク様のように悪用(本人自覚なし)しようとする人を見越した?

 「あの装置は全てが解き明かされているわけではない=装置には別の機能が存在する」ならbdの歯車がQUEENSの装置のアタッチメント的な部品とも解釈てきる。始まりの魔法使いの遺物って結構後のシリーズに響く重要要素だったりするのかな。何はともあれ歯車凄そう。

 

チェルシーの生死

 フランチェスカの攻撃の構え、破壊音、星が動かなくなった、白いトーガを汚す返り血。これだけの描写がありながらまだ生きてると願うのはあまりに楽観視が過ぎるとしても、18話で死体確認されていないのを見ると生存を期待してしまう。

1話 p.31

 チェルシーが考える「魔法少女」に必要なのは魔法少女らしい魔法である。そしてもう一つ、運だ。

14話 p.7

 ベテラン特有のしぶとさでどうにか逃げおおせていてくれと祈るばかりだ。

 チェルシーの持論に「運」が含まれていること。マーガリートがチェルシーに祈った際の独白にあるベテラン特有のしぶとさ。チェルシー生存を願うならこの二つの要素は頼りになる。何とかこう……生きていてほしい。

 

らぶみー恋々

2話 p.48

「裏切るくらいなら死にます」

6話 p.47

恋々のコントロールを完全に離れて暴走する、ということが今までに二度あった。

10話 p.10

 アグリには幸せになってもらいたい。アグリには死んでほしくない。もうただの雇い主とは思えない。大切な人だ。恋々にとってはお母さんと同じくらい大切な人だ。お母さんのように死んでほしくない。

10話 pp.10-11

 ──違う。お母さんは死んでない。お母さんはいなくなったんだ。私を置いていったんだ。死んでない。なんで死んだなんて思う。死んだのを見たわけじゃない。まして殺したわけじゃない。殺したりなんてしない。お母さんなんだ。殺したりなんて……

「しない!」

11話 p.36

「お母さん」

 思わず声が漏れ、恋々ははっと顔を上げた。

11話 p.37

 家族だった。家族だった。恋々は零れそうになる涙を堪えた。幸せになろうという時に泣かない方がいい。いっぱい涙を流すのは本当に幸せになった後だ。家族は一緒に暮らす。今よりも大きなアパートがいい。お母さんが戻ってきた。お父さんもいる。家族だから幸せだ。

18話 p.14

 お母さんのことははっきり思い出せない。無理に思い出そうと頭に力を入れるとコメカミの辺りがミシリと軋む。

18話 p.15

「……お母さん」

 また声が出てしまった。

 話数を重ねる毎に顕著になる恋々の狂気。コメカミが軋むくだりはキーク思い出す。一波乱起こしそうな気配が18話で一気に近付いて怖い。

 

クランテイルの変身

18話 p.6

 クランテイルは尻を僅かに左右へ振り、女神のいる方に向けて黄味がかった液体が噴射された。

──スカンク……!

 クランテイルさんの変身には毎回その手があったかと驚かされる。この機転の利かせっぷりはファンブック記載の知性と戦闘間の思考運びは比例しない論のまさに模範事例。ラギへの感情の向かう先が心配だけど生還してほしい。